【水やりの応用知識】胡蝶蘭の育て方

▼【基本・開花中の管理】胡蝶蘭の育て方
※こちらを読了後、本記事をお読みいただくことを推奨します

【基本・開花中の管理】胡蝶蘭の育て方

ここでは、胡蝶蘭の開花中の管理について説明しています。胡蝶蘭は育った環境にできるだけ近い環境で育てることが重要です。胡蝶蘭に最適な環境づくりのポイントをご紹介…

上のコラムにも記載があるように、基本は「水はタイミングをみて株元に適量」です。
通常時はこの通りで問題ありませんが、場合によってはちょっとした対応が必要なときがあります。

・水やりのタイミングが知りたい
・水やりの時の注意点が気になる

今回はそんな方向けに、パターン別の「水やりの応用」をお話します。

前提:通常時は乾燥度合いの確認を!

【基本・開花中の管理】では、以下のようにご案内しました。

水やりの間隔

胡蝶蘭は、毎日の水やりは必要ありません。
植え込み資材の特性によって、適切な間隔は異なります。

・ミズゴケの場合:1~2週間に1回
・バークの場合:1週間に1回

こちらの感覚はあくまで目安です。
水やりの際は、まず胡蝶蘭を観察して様子を把握しましょう。

【植え込み資材】乾燥/湿潤の目安

左:乾いている様子。干して乾かした後の布巾ような手ざわり。
右:湿っている様子。濡らしてきつく絞った後の布巾のような手ざわり。

【根っこ】乾燥/湿潤の目安

左:乾いている様子。表面が白っぽく、ザラザラとした手ざわり。
右:湿っている様子。乾いた時と比べてツルっとした手ざわり。

正確に測るには指をつかいましょう

ただし、観察だけでは”本当に”水やりが必要かの判別は難しいです。
以下のように、植え込み資材部分が乾いていても根っこの部分は湿っていることがよくあるからです。

乾いているように見えても

根の方は湿っていることも

そんな時は根っこに指をつっこむ方法で判別しましょう。
植え込み資材をかきわけ、指を根っこにつっこみ・抜いたときの指の状態によって、水やりのタイミングを調整します。
指が湿っているなら水やりは不要ですが、指が乾いているなら水やりをしましょう。

パターン別の水やり注意点

ここからは水やりに注意が必要なパターンをご紹介していきます。

1.冬パターン:低温の水での水やりNG

とにかく寒さが苦手な胡蝶蘭。
冷たすぎる水での水やりは、寒さで株が傷む原因に。
株が傷むと二度咲きしにくくなりますので、注意が必要です。

株の傷みを抑えるために、部屋の温度よりも低い温度の水はできるだけ使わないように心がけましょう。
最低でも10度以上だと良いでしょう。

2.穴なし鉢パターン:根部分の乾燥度合いに注意

鉢には底面に穴があいている鉢とあいていない鉢があります。

左のように穴があいていれば、余分な水は地面や受け皿へ流れ出ます。
しかし右のように穴があいていないと、水が底にたまります
その状態で植え込み資材や根が渇いたからといって水をあげると水のあげすぎに繋がり、その結果、根腐れの原因になることが非常に多いです。

穴があいていない鉢に植えてあるミニ胡蝶蘭に水やりをするときは、水やり後に余分な水を抜きましょう。

ミニ胡蝶蘭や植え込み資材が落ちないよう、根本を手で覆いながら、鉢を逆さまに。
5秒ほどそのままにしていると、水が流れ出てきます。

3.観葉植物パターン:観葉植物とタイミングを分けて水やりを!

商品によって、胡蝶蘭と一緒に観葉植物が植えられている場合があります。

観葉植物が一緒に寄せ植えされていると、よりグリーンな感じがして華やかですよね。

観葉植物への水やりは、胡蝶蘭への水やりとは別で行いましょう
ミニ胡蝶蘭は1週間に1回程度の水やりで十分ですが、例えば、観葉植物「アイビー」は毎日水やりをする必要があります。

水やり時はポットを間違えないよう、植え込み状況を確認しましょう。

この画像のように植え込み資材をかきわけると、左側に観葉植物のポット、右側に胡蝶蘭のポットが植えこまれているのが見えます。

まとめ

以上、「水やりの応用知識」でした。

パターン別に紹介しましたが、頭の隅にでもとどめておいていただけると、いざというときに思い出せるはず。

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